谷川岳西黒ルート。
西黒尾根~トマ・オキ・ノゾキ~天神尾根。
6月はほぼずっと尾瀬のガイドでしたが、久しぶりに谷川岳へやってきました。
リピーターのセキさん、ミカさん。
冬のスノーシューツアーに何度も来て頂いているリピーターさんですが、今回は夏山のリクエストをしていただきました。
日本三大急登とも言われている西黒尾根。
のっけから、急坂です。
ブナ林下の花、タニギキョウ。
深い森の中の定番、ギンリョウソウ。
アブラツツジ。
ドウダンツツジに比べると、だいぶ花が短くて丸っこいので区別がつきます。
そもそも、この辺の山にはドウダンツツジは自生してませんしね。
ユキザサ。
その他のユキザサ類にさきがけて、咲いてました。
ヒロハやヤマトの方はまだでした。
標高1400mを超えた辺りで樹林帯を抜ける。
タニウツギが咲いている向こうに、天神平。
ナエバキスミレ。
植生が、いっきに高山植物っぽく変わってきます。
エチゴキジムシロ。
最初の、蛇紋岩の鎖場。
お二人とも、鎖場も余裕です。
ベニサラサドウダン。
その向こうには、マチガサワの雪渓が残ってるのが見えます。
ツマトリソウ。
次の鎖場。奥にザンゲ岩が見えてます。
ラクダの背。
ここを一旦下って、また登り始めた所から、今日のお目当てのホソバヒナウスユキソウの自生地。
イワカガミ。
ニガナ。たぶんハナニガナ。
アカモノ。
ミヤマニガイチゴ。
この辺りまでは、コルになっている土の道に咲いてる花。
登りが始まってから、少し上がると・・・
ホソバヒナウスユキソウ。
今年はかなり良い状態で沢山咲いています。
ユキワリソウ。
よく似た花でハクサンコザクラもありますが、山頂近辺までのルート上では、ほぼユキワリソウです。
一ノ倉から奥へいけばハクサンコザクラが増えてきます。
さっき、一瞬見えていた山頂がまたガスに包まれました。
そんな、常にガスにまかれているような岩場に咲くイブキジャコウソウ。
チシマゼキショウとハクサンコザクラ。
そんな高山植物咲く西黒尾根。
こんな急斜面の岩場、
が、有るわけではありません。
ほんとはこんな角度です。
その昔、谷川岳に氷河が有った頃に、氷河に削られた跡です。
氷河の爪跡、ザンゲ岩と超えていけばまた少しなだらかで、土や砂利なども混ざる登山道に。
ノウゴウイチゴ。
蛇紋岩の植生から、土の登山道の植生に変化。
ちょっと端折って、山頂トマノミミ。
そのままオキへと向かう。
コイワカガミ。
稜線には、基本種のイワカガミよりこちらが多いです。
こちらが高山種になるから、当然と言えば当然ですね。
ヒメイワカガミも混ざって咲いてました。
そして、もう一つ今日見たかったのが、ジョウエツキバナノコマノツメ。
谷川岳、至仏山の固有種です。
トマ、オキ間にある、ハクサンイチゲが見事な場所。
オキノミミでご飯を食べて折り返す予定でしたが・・・
ミかさんが「ノゾキ」の話をしきりにしていたので、その先のノゾキまで行くことに。
ハクサンチドリ。
ここまでにもあったことはあったのですが、オキから先へ行くと希少な植物が増える気がします。
人があまり通らなくて踏まないからでしょうか。
ツガザクラ。
山頂はあんなに人でごった返していたのに、ここまで来ればほんの数人しかすれ違いません。
写真もじっくり撮影できます。
四葉塩釜。
奥の院。
この先の、稜線を下った先に目指すノゾキ。
一ノ倉と茂倉が見えています。
コケモモ。
ミヤマキンポウゲ。
ノゾキ到着。
二人とも、歩くのが早くてお天気の心配もなかったので、行程に余裕があったからこそです。
一ノ倉沢。
数パーティ登ってました。
帰路、ムシトリスミレを見つけました。
この花は少ないので、見つけると嬉しいですね。
隣にはヒメイワカガミ。
往路で見逃してたチンぐるま。
この後は、肩の小屋によって挨拶をして、天神尾根で下山しました。
2017年6月24日。日曜日、晴れ/曇りガス。