玉原高原。
7月8日。
初夏の玉原高原に行ってきました。
湿原、尼ガ禿山、ブナ平とぐるり。
センターハウスから入ってすぐにある野鳥の看板が新しくなってました。
冬に行った時にシートが被せてあると思ったら、新品に換えてたんですね。
ヒロハツリバナの花後、実になる途中過程。
キツリフネ。
ブナ林の間のルートを歩いてる間は、お馴染みの山の花たちが見れます。
ダム近辺に来ると・・・
イタチハギ:マメ科 イタチハギ属。
思いっきり外来種です。
工事あとの荒地に植えられたりするんですが、まさか湿原真横の玉原ダムの治山に植えられたんでしょうか?
さらに砂利道沿いに歩いていると、
ゲンノショウコ?
玉原にゲンノショウコなんて自生してたっけかなー、とか思いながら、でも少し花が大きいような。
もしかするとフウロソウ科の外来種かもしれませんね。
どっちにしても道路ができたことによる移入植物でしょうか。
セミナーハウスに到着して、ちょっとびっくり。
キショウブ(ヨーロッパ原産外来種)。
植えたのかと見まごうばかりに群生してたので一瞬違うのかと思いましたが、要注意外来生物のキショウブ。
間違っても玉原の自生種ではないと思います。
もし関係者の方が気がついたら駆除して欲しいですね。
キショウブのお隣にはノイバラのような花。
ノイバラならいいですけど、これも園芸品種の外来種とかだったら嫌だな。
採取して持ち帰るような権利は無いので、記憶と写真で判断するしかないですけど、ノイバラのようなそうでないような。
尼ヶ禿山への登山ルートへ入る。
ここから先はブナ林下なので、外来植物を見ることなく安心して歩けます。
ギンリョウソウの花後の状態。
目玉の親父です。
白い蕾。
先が僅かに赤いからミヤマシグレ、かな?
ダイセンヤマナメクジ。
ツタウルシとツルアジサイが並んで咲いてました。
ナンバンハコベ(ナデシコ科ナンバンハコベ属)かな??
ちょっと袋の部分が立派過ぎるような気もするけど、まだ満開になる前のせいかもしれないし。
場所的に園芸品種のフクロナデシコ(色は多岐に渡る)ということもないでしょうし、ナンバンハコベということで。
しかしこの登山道、普通ならあるはずがないタラノキなんかもあったりするので気が抜けません。
キセルガイの仲間。
殻の模様が見事にブナの幹にそっくりですね。
尼ヶ禿山頂近くまで来ると、名前の由来になっている禿げた部分(樹木が着かない崖地)。
眺めが良いので周りの山が見渡せます。
南側、三峰山と子持山。
玉原ダム。
北を見ると、奥利根湖。
その奥には中ノ岳。
ちょっと西に目をやると巻機山。
さらに木陰から探すと白髪門と笠ヶ岳。
東側には見えて当然の武尊山と剣が峰山。
南に向くと赤城山。
北北東辺りを見ると、角度的に見つけづらい至仏山。
笠ヶ岳なんて笠に見えませんね。
山頂を後にして戻り。
ブナの幹にハルゼミの抜け殻が多数。
確かにハルゼミがそこらじゅうで鳴いてました。
ちょっとはしょって玉原湿原へ。
トウダイグサ科:ハクサンタイゲキ。
ミズチドリ:ラン科ツレサギソウ属。
初夏の花という感じがしていいですね。
ベンチで休憩。
遠くに目をやると黄色い群落が。
近づいてみたらキンコウカ(ユリ科キンコウカ属)でした。
サワラン。
トキソウ。
尾瀬と違って、近い位置でじっくり撮影できます。
モウセンゴケに小さな虫がくっついてました。
玉原に多いクロヅル(ニシキギ科クロヅル属)。
ツル植物なのに、湿原の絡む物が無い木道沿いにも進出してます。
まだ蕾で花が開ききってません。
こちらもまだ蕾。
イボタノキの仲間、ミヤマイボタ(モクセイ科、イボタノキ属)かな。
湿原からブナ平に移動。
ツルアリドオシの実が成ってました。
ミヤマシグレ:スイカズラ科 ガマズミ属
この赤さ、文句無くミヤマシグレですね。
足元の花だけでなく、見上げる景色も素晴らしいブナの森。
岩をタコのように抱え込んだブナ。
フユイチゴ:バラ科キイチゴ属
この辺りに多いマルバノフユイチゴ(コバノフユイチゴ)ですね。
秋の終わりに咲くイメージがあるフユイチゴですが、これは初夏に咲いてしまいます。
ブナ地蔵。
銘木百選の一つ、巨大なブナ。
さらに銘木百選、ミズメ。
いやー、これだけ歩くと結構疲れます。
これでも玉原のフィールドの極一部。
散策のしがいがあります。