事前講習。
鳩待峠~尾瀬ヶ原。
尾瀬認定ガイド実地試験の前日。
受験生達の為の実地講習会の講師に行って来ました。
昨日まで2泊で谷川岳縦走ガイドをして帰ってきたばかりなので、なかなかハードなスケジュールです。
今年は受験者数がそれなりに居て、その中から何人かこの事前講習を申し込んでいただきました。
二名で分担して講習開始。
花に凄く詳しい人、自然保護活動などをしてる人、尾瀬に何十回も来てる人、尾瀬に住んでる人、など様々な人達が試験を受けたりします。
でも「ガイド」の試験となると、どんなに尾瀬に詳しくても落ちてしまうことがあります。
お客さんへの気遣いとか、安全管理とか、周囲への配慮、時間の管理など、それまで自由に尾瀬に関わってきた人達にとっては、かなり窮屈なことを考えて行動しないといけなくなります。
尾瀬の花を全部言えて、尾瀬の自然保護の歴史も知っていて、などと言う人でもちょっとした事で実地試験に落ちたりする可能性があります。
そのちょっとした詰まらないミスで不合格になるのを防ぐ為の講習ですが、単純に試験に受かる為のコツみたいなものだけを教えるわけにもいかないですし、
かといって、ガイドとしての所作を一日で全部身に付けて貰うのも難しいし・・・
色々悩みどころですね。
夏後半の尾瀬ヶ原。
咲いてる花の種類も少なくなってきて、試験を受けやすいのか大変なのかどっちなのでしょう。
花の種類が少ないということは、あまり覚えてない人でもなんとかなりそうですが、
でも種類が少ないと話のネタに困る可能性もあります。
オゼミズギク。
今年はかなりの数が咲いてます。
秋の花、サワギキョウ。
コオニユリ。
少し前はクルマユリの方が目立ちましたが、そろそろクルマユリはあまり見かけなくなり、代わってコオニユリが目立ち始めました。
原の川上川の拠水林沿いに、ツキノワグマのふん。
一輪だけ残っていたキンコウカのお花。
このすぐ近くで、終わった後のキンコウカを見ながら「もう終わってしまいましたけど・・・」と解説を始めた受講者が居ましたが、
少しでも状態が良いモノを見つけてから説明しようと思えば、この花が残ってる株にすぐ気が付くはず。
そうういうちょっとした気遣いでだいぶガイドの良し悪しが変わってきます。
サワギキョウが咲いたりなど、もう秋の気配が漂う尾瀬。
シウリザクラのいち早い紅葉が始まっていました。
まだ一部の枝だけですが、この枝だけではなくて随所に混じり始めましたから、完全に空きの足音です。
ナナカマドの紅葉。
ナナカマドは紅葉を見つけたのはこれ一株だけでした。
この間まで雪の上のスノーシューガイドをしていたと思ったら、尾瀬の短い春と夏があっという間に過ぎて秋の足音が聞こえてきました。
季節と月日の移り変わりの速さを感じるこのごろです。
今日、私が担当した受講生の皆さん、明日試験に皆受かってもらって少しでも早くガイドとして活動出来ればよいなとつくづく思いました。
2017/8/23日。
尾瀬ガイド検定実地講習。