三国山から川古温泉へ。
大源田経由。
みなかみエコツーリズム協会から、赤谷地区のセンサーカメラの調査手伝いの依頼が来たので行ってきました。
三国山の新潟側登山口。
早朝の霧の中を歩き出すと...
かなりフレッシュな、クマが食べて落としたドングリの枝が落ちてます。
フレッシュな食べ痕。
フレッシュなクマのフン。
クマの食べ痕の枝が散乱してます。
風で落ちてくる場合と、クマが枝の上で座りもせずに立ったりしたまま、熊棚を作らずにぽいぽいと放り投げて落とす場合と有ります。
こんな状態ですが、しっかり熊避けをしていたので一度も会いませんでした。
三国権現を過ぎて、低木帯と疑似的な森林限界が混じり合う斜面へ。
タテヤマウツボグサ。
標高がまだ1300mほどですが、脊梁山脈で日本海からの風が吹きつける稜線なので、里のウツボグサではなくて高山植物が咲いてます。
時季外れに咲いてしまったスミレの花。
花もしおれてて、この写真を一枚撮っただけで葉の確認もしなかったので、後からでは調べられませんでした。
地上茎が無いタイプに見えますが、季節外れで育ちが悪くて、地上茎の分岐部が低いだけかもしれませんし、どちらとも言い切り難いです。
花弁が数枚落ちたタカネコンギクかな。
同行者は都市部から来てる人なので「こんな低いところでもタカネコンギクになりますか?」と驚いてましたが、谷川連峰では1300mや1400m程度の高さでも、疑似的高山帯になって、高山植物が混ざります。
扱いに困るのがこの花。
山地ではツリガネニンジン、高山帯ではハクサンシャジン。
決定的な違いはなく、同じ花が環境に合わせて変化してるだけだそうです。
じゃあここではどっち?となりますが...私はハクサンシャジンと言うことにしてます。
ギュっと詰まった感じで高山植物っぽいですね。
*図鑑等の写真では、背が高くひょろっとしたハクサンシャジンも有りますが。
疑似的な高山帯の為、時折、地形によっては一時的に樹林が伸びてきます。
途中から砂礫地になり、ミヤマニガイチゴの紅葉。
オヤマボクチ。
標高1500mほどの所に有る湿原。
鹿の食害の為に策を設置し、センサーカメラを設置してあります。
また、近年の気温上昇でササ帯が広がってきて湿原を圧迫しているそうです。
オヤマリンドウ。
茎に短い毛。葉は中くらいに裂けて棘が有り、総苞片が粘らないし反り返らない、花期に根生葉が有り。
消去法でノハラアザミかと思いますが、アザミは種類や変種が多いので、似た特徴の別種だったら私にはお手上げです。
イワインチン。
山頂へと向かう最後の斜面は大きめの礫が重なり、こう言った文句のつけようがない高山植物が咲きます。
でも、山頂はしっかり森が有ります。
高山の花と里山の花が入り混じるのが特徴です。
山頂周囲の森に、ウリハダカエデの見事な紅葉。
山頂の周囲の森には無い、トチの実が落ちてました。
何か動物が運んだのでしょうか(岩の上に並べたのは私です)。
まあ、運んだ動物の可能性の中に「人間」も含まれますが。
動物があまり食べない程アクが強いトチですが、割と運んでくれる動物も居るみたいです。
この山に生えているカエデ類の中では、一番知名度が高いと思われるヤマモミジ。
『秋の夕日に~照る~ヤマ~モ~ミ~ジ~』
でも、数は少なくて少数派なんですよね。
ウリハダカエデ、ミネカエデ、イタヤカエデが多いのですが、一般の知名度が低いのです。
写真枚数が多くなるので、続きはまた次回。
2020年10月14日。