北岳。
2021/6/30~7/2
リピーターさんのリクエストで北岳のガイドに行ってきました。
一泊二日でも行けるコースですが、あえて2泊です。
行程を急がなくても済むという理由が一つ、もう一つは天候に合わせて登頂日を二日目もしくは3日目と選ぶことも出来るようになるメリットがあります。
白根御池小屋。
初日は広河原から入り、御池小屋に泊まりました。
雨はぽつぽつ振りくらいだったのが、小屋に着いたら雨粒が大きくなりました。
オコジョに出会えました。
翌朝。
雨脚が一番強い時間帯ですが、会えて出発。
何故かと言うと、日中雲が上がる時間が来そうなので、早めに出発してそのチャンスを逃さず登頂したいからです。
少しずつ雨が弱まるという予報どおり、途中で北岳の山頂と八本歯が見えてきました。
振り返れば、高峰には鳳凰三山と雲海です。
合羽を着てなくても何とかなるくらいの天気になりました。
小太郎尾根の分岐に差し掛かる頃には、絶景にテンションが上がります。
尾根に上がれば、お隣の仙丈ケ岳。
右奥には北アルプスの槍から穂高。
左奥には中央アルプスと更に御嶽山。
お客さん大喜びです。
ここからは、お花畑の稜線。
ハクサンイチゲを手前に置いて、奥には甲斐駒ヶ岳。
ミヤマシオガマ。
両側がお花畑の稜線。
ここからはガスが張って、遠くの山は見えなくなりました。
荷物を山小屋に置いて北岳山頂を目指します。
手前の大きなニセピークを巻くと、反対側の北岳山荘が見えてきます。
間ノ岳は残念ながら見えませんでした。
ガスの中、山頂が見えてきました。
山頂に到着したら、雨がぽつぽつ降ってきました。
まだここで終わりではないので、もうちょっと雨の中頑張らないといけません。
今回の山旅の目的は、このキタダケソウ。
世界中で北岳にしか咲かない固有種です。
花の咲く時期も短い為、梅雨時のこんな期間に来ないと見れないことが殆どです。
雪解けの後にすぐ咲き始め、あっというまに花期が終わってしまう儚い花です。
会えて良かった。
雨の勢いが強くなる前に急いで山小屋に戻りました。
山小屋に入って休憩していたら、雨音が強くなってほっと一息。
雨音を聞きながら、ストーブの周りでホットコーヒー。
夕食は今年からの新メニュー『北岳 肩の小屋の肩ロース』でした。
お客さんも大絶賛。
夕食後、雨が小降りになってきたので山小屋の外で晴れ待ち。
雨上がりの夕焼けと雲海の絶景になりました。
ブロッケン現象のおまけつき。
絶景の余韻に浸りつつも、翌朝の天気をチェックして、早朝出発の計画を練ります。
ザーザー振りの中の出発。
10時からかなり強い雨雲がやってくるので、その前に下山しようと言う作戦です。
そして、私たちが山小屋を発った後に、「連続降雨量が増えたので10時のバスを最後に林道ゲート封鎖」のお知らせが山小屋に着たそうです。
後ろから下山してきた山小屋の従業員の人が情報を教えてくれました。
雨で足元が滑るので、お客さんも下りはかなり慎重でしたが、何とか最終バス間に合いました。
2021年6月30日から7月2日。
北岳