今年の最終尾瀬。
みなかみ山岳ガイド協会に学校団体さんの尾瀬ガイドの依頼が入って来たので行ってきました。
別に最終日では無いのですが、よほどの事情が無い限り、この時期以降のガイドは引き受けませんので、今年は今日が最後になりそうです。
ところどころ残雪の残る鳩待峠。
この時期は雪が降り、場合によっては木道上に残雪も有ります。
気温の急激な低下なども予想されます。
というわけで、一ノ倉沢ハイキングや玉原高原のハイキングに変更しませんか?と打診していたのですが…
尾瀬以外に変更するなら中止になるので、無理だと判断した時点で引き返して貰って構わないので尾瀬に行ってください、とのご返答が有り尾瀬に行ってきました。
夏に見る物よりだいぶ小さめですが、ダイセンヤマナメクジ。
全日の天気予報に比べて、かなり良いお天気になった為か、こんな雪の降る時期にヤマナメクジが何匹も出てきました。
小さめの個体ですが、大きい!と子供達大喜び。
こちらも、夏よりはだいぶ小型ですがキセルガイモドキ。
モドキと付きますが、キセルガイよりも奥深い山に生息してるので希少種です。
木道の上にもキセルガイモドキ。
こちらは生徒が発見しました。
こんな時期ですが、他の登山客が殆ど居ない為、木道上でこういうのをしっかり観察できる時間が取れたのは良かったです。
紅葉もピークを過ぎ、葉が落ちた峠道。
コマユミの紅葉。
大きな木々が枯れ葉になる頃、綺麗に色づく低木たち。
イワナ。
岩陰にもう一匹隠れてます。
産卵の為の雄雌でしょうか。
普段なら「そこの岩の下に居るよ」と言っても全員が見つけることは難しいのですが…
他の登山客が少なかった為、ゆっくり観察出来ました。
カラマツの黄葉。
熊棚。
クマが登ってドングリを食べた痕跡です。
葉が落ちたので見易いですね。
ヤシャビシャクの実。
普段なかなか観察出来ない植物なので、これが熟しきってる状態なのかどうか分かりません。
マユミの実。
こちらは紅葉はもう落ちてしまいましたが、代わりに赤い実が大量です。
静寂の尾瀬ヶ原。
『尾瀬は人が立ち止まってお花を見たり、写真を撮ったり、休憩する場所が少なすぎる!もくもく歩いて通り過ぎることしか出来ない場所で何が自然公園か』という意見を何度か言っていたら、「踊り場を作る予定です」という言葉をいただいてました。
どうやらその踊り場が出来たようです。
う~~~ん…狭いのと少ないように思えます。
ガスが一瞬晴れて、燧ケ岳の積雪の山頂が見えました。
バラ科リンゴ属、ズミの実。
みなかみ町に宿泊し、明日はリンゴ狩りに行く予定だそうので、野生のリンゴの仲間を見せることが出来て良かったです。
寒いせいか、一か所に集まるイモリ。
日が当たる葉の上はきっと暖かいんでしょうね。
短い行程でしたが、なんとかここまで来て見せることが出きて良かったです。
帰路。燧ケ岳よりも更に雪が下にまで積もっている至仏山。
尾瀬はもう冬です。
2021年10月26日。曇り。
尾瀬:鳩待峠から尾瀬ヶ原往復。