尾瀬スノーシュー最終日
2017/5/9。
5月も二週目に突入して、そろそろ雪のガイドツアーも終盤です。
今日で尾瀬でのツアーシリーズを終えて、今週末からは夏山ガイドに切り替わります。
偶然このツアーを見つけてくれて申し込んだというお二人。
2016-17年の雪山シリーズのとりになります。
今年は積雪が多かったので、倒木、落枝が多いです。
苔の絨毯がビッシリと付いた倒木は、次の世代の実生の良い苗床になります。
キビタキ。
少しずつ雨が、気温が雪を溶かして、綺麗な紋様を作っています。
この雪の縞模様。まるで湿原のケルミシュレンケの様ですね。
日本で二番目に太い天然カラマツ。
最近、この尾瀬ヶ原スノーシューの定番になりつつあります。
ミズバショウが咲く流れの中に、一輪だけリュウキンカ。
逆さ燧の池塘がある地点まで行ってみました。
夏に見ている逆さ燧の部分はまだ雪の中。
木道からだいぶ離れた奥の部分で雪解け箇所があり、逆さ燧が見れました。
水が綺麗なブルーです。
この時期のみ通れる、山ノ鼻を通らずに鳩待峠へ戻るルート上で、綺麗な池を発見。
逆さ至仏も見事です。
綺麗なブルー(肉眼だともっと青く見える)の水面に、小さな波紋が次から次へと波立っている。
「え?雨降ってきた?」と思わず空を見上げても、何も降っていません。
雪の層が空気を含んだまま水底に沈んで、その雪の中から空気がシュワシュワと浮かんでくる現象でした。
そういえば、池塘は酸素含有量が川などの流水よりも低くて、気温が低いうちは酸素含有率が上がるのでそれなりに酸素を含んでいるが、気温が上がると酸素の含有率が低くなり、中に住んでいるエラ呼吸の生物や植物の生活に影響を与える・・・という話を聞いたことがあります。
春先に池塘の中でエラ呼吸をしているオタマジャクシも夏には肺呼吸のカエルやイモリになっているし、春先の増水で池塘に流されてきたギンブナは、夏になると死んでしまいプカプカ浮いていたりします。
この雪からの泡、もしかしたら金魚鉢のブクブクのように、池塘に酸素を含ませる効果があるのかも。
酸素含有率が高い時期に、ブクブク効果で酸素を更に含ませているのだったら面白いですね。
私達の帰り道、カモシカの足跡とずっと一緒でした。
大雪で折れて落下した枝に、ヤドリギの枝と実が着いてました。
そのヤドリギが着いていたミズナラの巨木。
木道以外の場所を歩けるって、色んな発見があって素敵ですね。
さあ、今週末は富士山の裾野にある三国山、そして妙義です!
雪山から一気に春の山へと移動します。
装備や服装を雪山モードから春山モードに変えていかないと・・・。
山中湖の南にある里山って、この季節は何を着ていけばいいんでしょうね?悩みます。
2017年5月9日。
尾瀬ヶ原。