ブナの森と玉原湿原。
2020/01/24。
週末に備え、玉原湿原のコースの積雪チェックに行ってきました。
玉原は積雪が少ないと結構大変なので、しばらく様子を見ていました。
玉原湿原入り口のお宮。
例年なら鳥居が埋まりかけて上から見下ろす感じなのですが、今年はほとんど雪の上に見えています。
スキー場から森に入ってすぐに、狐の足跡。
今日はみなかみガイド協会の新人ガイドさんの研修も兼ねての下見ですが、図鑑で見る狐の足跡とちょっと違うので新人さんだと戸惑ったりします。
もっと綺麗に真っすぐというのがキツネの足跡のイメージです。
足形も図鑑で見るのよりは細長い。
これは深い雪の中にキツネが足を深く突っ込んで抜く時に前後に足を擦った為に足形が長くなっています。
一つの穴に前足と後ろ足を突っ込むので、余計長くなります。
いくら雪の上を歩くのが上手な狐とは言え、足形も残らないほど沈み込む新雪の上では、あしあと図鑑で見るようなきれいな足跡にはなりません。
こちらは、厳冬期には珍しい狸の足跡。
温泉街や道路脇で見かけることの方が多いですが、雪が締まって歩きやすい時などはフィールドで見かけることも多いです。
足跡が殆ど沈み込んでいないので、雪面が硬くなって歩き易い時を見計らって歩いたのでしょう。
厳冬期には珍しいと言いながらも、今年の一月はまだ全然厳冬期の雰囲気ではなく、春の残雪期の気候ですからね。
沼田市銘木百選のオオヤマザクラ。
左に出ている太い枝の位置が普段人の立っている積雪ライン近辺です。
チシマザサが顔を出しています。
雪の下に隠れて冬を過ごす筈の笹です。
ブナの木に去年の秋の熊棚。
その木の幹に付いている熊の爪痕。
分かり難いので、人の手と比較してみました。
そんなに深い傷を付けることは少なくて、地衣類が有るおかげで軽くこすった爪痕が残ってる感じです。
雪の上に何かの冬芽を食べた跡が沢山落ちてました。
ブナ林の中のウォーキング。
銅金沢。
この積雪量では渡るのは躊躇われます。
ガイドだけかだら無理に渡っても良いのですが、今日は渡らずスルー。
例年なら、足元に穴が開いていて上からのぞき込むカエルの石像。
湿原入り口。
木道が下に隠れてるので危険です。
右手には踏み抜いた後が有ります。
積雪が多い玉原ですが、木道があることや沢が多いことで、シーズン初めての根雪になっていない浅い積雪の時期は他のコースよりも慎重に歩かなければなりません。
木道脇に顔を出した沢。
こういうのがあちこちに有ります。
ブナの木の上に野鳥の群れ。
双眼鏡で確認したらヒレンジャクでした。
赤い実のヤドリギ。
黄色い実のヤドリギ。
ヤドリギの実を食べてヒレンジャクが落としたフン。
ヤドリギの種と樹皮に張り付くための粘着物質が有ります。
みなかみ町のスノーシューコースではヒレンジャクやキレンジャクは見かける機会が少ないです。
ヤドリギさえ有れば街の公園でも見かけるということで、町からやってくるお客さんの方が良く見てたりします。
標高がみなかみよりも高い軽井沢でも見かけるそうです。
街かどうかとか標高とかではなくて、開けた地形が好きなのかな?
そう考えると利根川の河岸段丘に沿って出来ているみなかみ町には少ないのかなと思いました。
玉原湿原到着!
途中でお昼ご飯を食べて、一気に玉原越えの峠まで。
ツルウメモドtキの実を食べた跡が沢山落ちてました。
昨年の秋はどんぐりやブナが不作でしたが、ツルウメモドキの実は結構成っているような気がします。
折り返すと、森の中でウサギのかなり新しい足跡を発見!
私達がゴハン食べていた近くの森の中です。
ということは、一つのことが考えられます。
その足跡を追うのではなく、辿って逆戻りしてみます。
一本の木の根元でウサギの足跡が途絶えています。
この木の根元から飛び出したのでしょう。
中で寝ている時に人の気配がして、飛び出して逃げたんですね。
覗いてみました。
出入口は結構小さいですが、中がちょっとだけ広くなってました。暖かそうです。
左がウサギの新しい足跡。右が古い足跡。
形が微妙に違います。
雪の上の足跡は夏の足跡より大きく見えるのですが、いくつか理由があると思います。
理由は、ここで書くと長くなるので私がガイドする時に聞いてください。
ミズナラ(どんぐりの仲間)の幹に空いた大きな洞。
中をのぞくと、モモンガのフンが沢山落ちてました。
こちらは兎のフン。
スキー場に戻ると、コースわきの森の中にキツネがダッシュした跡。
周りの雪が崩れて足形が隠れている為、足形でキツネかどうか判別できないのですが...
どの足跡もキレイに同じ形で足を着いていて、間隔も一定のリズムで走っています。
犬ではこれだけ綺麗に走ることは難しいので、キツネと見て間違いないでしょう。
たんばらスキー場のクレープ。
美味しいです。
2020年01月24日。