雲海と快晴。
谷川岳天神尾根。
今日は、お客さん3名と一緒に谷川岳へ。
リピーターのワダさん、ハニャさんと、初参加のマッツンさん。
みなかみ町は良いお天気なのですが、谷川岳の山頂から向こうにかけてはまだ分厚い雲。
「私達が山頂に到着する頃には雲消えてますから」。上手くすると、雲海が見れる可能性も。
歩き始めたら、元気なワンちゃんが。
災害救助犬だそうです。
雪の中ではしゃいで走り周り、寝転んで雪に体をこすり付けたりしてますが、こんなにはしゃいでたら、本番の時にちゃんと救助できるんでしょうか。
今日は膝から腰まで埋まるラッセル量が予想されていますが、私達はスノーシューではなくアイゼンをチョイス。
その理由は後ほど。
合計6頭の救助犬。
訓練に来てるみたいですね。
人が倒れてたり、うずくまってたりすると、駆け寄ってきて顔を舐めて状態を確認するみたいです。
ルート上に、びっしり登山者の列。
季節はずれの降雪が続いた後ですが、今日は久しぶりの快晴の土曜日。
雪山愛好者達が放っておく筈がありません。
これだけの人が歩けば、ラッセルの必要が全く無いほどのトレースができます。
それで今回はスノーシューではなくアイゼンの選択でした。
それに、数十センチ下に硬い層があるのでそれ以上は沈まないから、アイゼンだけでも結構歩けたりしますしね。
熊穴沢の避難小屋(ポールの先端の高さ480cm)。
誰かが穴を掘って、中に入れるようになってました。
道中、ここに泊まる予定だという人に会いました。
たまに、中でおトイレをする人が居ますが、泊まる人の為にもそういう真似はやめましょう。
*小屋の周りでおトイレをする人は、もう諦めてしまうくらい毎年沢山居ます。ほんとに止めて欲しいです。
新雪が大量に降った後なので、安心して小屋の周りで休憩を取る。
そうでないと、小屋の周りに大小のおトイレの痕跡が無数にあるので、私はここで休憩をしないようにしてます。
「真っ黒な棒」を木の枝か何かだと思って、その上を踏んで歩いたりザックを置いたりテントを張ったりしてる人を毎年見かけます。
雪の中で変色して真っ黒になったりするので、皆さん気をつけてね。
右手側、西黒尾根からの登山者達の列も見えてきました。
山頂付近で会話をしましたが、あまりの雪の深さで先頭のラッセルが遅いから、登山者達が一列に繋がって先頭を交代しながら来たそうです。
積雪が天神尾根の比ではありませんからね・・・。
こちら天神尾根移動中。
歩道を歩いてるかのような、全く沈まない歩きやすさです。
太平洋側は晴れ。日本海側は雲海。
雲が少し、滝雲のように流れ落ちてます。
天狗の留まり場。
最後の急登。
肩の広場に上がったところに、見覚えのある犬が。
ラッキーちゃん?
声をかけてみたら、ほんとにラッキーちゃんでした。
さすがに、放し飼いで勝手に来たのではなくて飼い主同伴でした。
山頂トマノミミに到着。
通常はここで折り返しなのですが、今日はアイゼン着用で動きもスムーズ。道は物凄く歩き易い(沈まない、滑らない、硬すぎず柔らかすぎず)、天候の心配は無し、参加者の体力も十分。
ということで、オキノミミに足を伸ばしました。
隣に見えているオキノミミに向かってGO。
写真で見ても分かりますが、十分な積雪の上に平らなトレースがしっかり付いてるので、夏より早く往復できました。
これが、雪が少なくて道が岩混じりになったり、日射で溶けた雪が凍ったりすると、時間もかかりリスクも上がります。
ほんとに、毎回そこまで足を伸ばせるわけではありません。
オキノミミへと上がって行く。
オキノミミから見たトマノミミ。
ここでご飯を食べて折り返し。
美しすぎる万太郎谷。
これは、時系列では行きに撮った写真。
肩の小屋の背景。分水嶺を境に、左は晴れ。右は日本海性気候で雲海。見事でした。
これもほんの数分で雲海が千切れてしまいました。
肩の小屋。エビのしっぽが凄すぎ。
下山中、後ろを振り返ると夕日気味の滑らかな谷川岳。
行きには数本しかなかったシュプールは、帰りには無数に付いてました。
天候も良くて、参加者のみんなのチームワークも良くて、ほんとに素晴らしい一日でした。
2017年3月25日。
谷川岳天神尾根。