雨呼山新人研修。
2020/01/06。
年が明け、まとまった降雪がありました。
数日空けて、雪が落ち着いたタイミングを見計らってコース上の積雪チェックに行ってきました。
昨年、みなかみ山岳ガイド協会に入った新人さんの研修を兼ねての下見です。
お客さんを連れている時は、登らないような急斜面を登ってみたり。
積雪が少な目なので、やっぱり藪が少し出てますね。
今度は下り坂の練習。
まあ、たいていの人は転びます。
雪がふかふかなので、痛くないから大丈夫ですけど、
熊の毛。
ここには、毎年晩秋に新しい毛が補充されるので無くなりません。
偶然毛が付いたのではなくて、恐らく熊がわざと体を擦ってるのではないかと思います。
熊には、体を擦って縄張りを主張する習慣は無い筈なので、一見するとおかしな行動ですが...
この木は元々は道標になっていて釘とかが飛び出しています。
その釘の頭とかにも毛が凄いこびりついてるので、恐らく冬毛に生え変わる時期、体をわざと擦り付けてるんじゃないかと想像してます。
痒いのかな?
カモシカの足跡。
あちこちに新しい足跡がありました。
山頂。
神社がまだ見えています。
積雪量が少ないうちに、新人さんに地形を見せておかないといけない場所です。
この後、積雪量が増えると崖側に雪庇が育つので、元の地形を把握していないと非常に危険だったりします。
積雪が厚くなれば、雪庇の張り出し部分よりもだいぶ手前側の危険ラインになります。そういうのを肌で感じておかないと、いつか人が落ちるんじゃないかという気がします。
最近、訪れる人が増えて結構危険なラインまで足跡が付いてしまってるのが心配です。
山頂から眺める、藤原の集落。
エゾユズリハ。常緑樹です。
寒風で葉が枯れないように、本来は雪に埋まって冬を越す植物です。
つまり、通常の積雪量なら雪の下に隠れてる筈です。
雨乞いの石舞台。
私が、ガイドの仕方を説明しているところ。
石舞台に乗ってみました。
雪が少ないと、段差が大きいので結構危ないです。
急な斜面を下る練習。
ガイドなので、これくらいの斜面はすいすい下れないとガイドができません。
野生のヤマナシの木。
凄くまずいらしいです。
子供の頃、家の近所で見つけて食べていたことがあるのですがそれはそこそこ大きな品種になってました。
これはそれよりも更に小さくてアメリカンチェリーよりちょっと大きいくらい。
この小ささだと、相当まずいらしいのですが...真冬に寒風に晒されるとちょっと糖度が増すらしくて、冬によく鳥や動物に食べられてます。
秋にクマが登った爪痕。
冬眠前に、糖度が上がっていないまずい状態で食べてたみたいですね。
去年はどんぐりが不作でした。
滅多に登らないヤマナシの木に登ってまで食べてたみたいです。
天狗の手割石。
ちょっと太った蟻みたいな感じの昆虫。
雪上生活の虫には見えないので、どこかから落ちてきちゃったのかな。
ヤマグリの木の枝が落ちてました。
昨年秋にクマが食べるために折ったものです。
そのヤマグリの木にクマが登った爪痕。
今年、熊棚が目立つ木はヤマグリばかりです。
洞窟の氷筍。
超ミニサイズがちょっとだけ。
12月の冬が始まったばかりの頃くらいの平均値の大きさです。
なにはともあれ、無事に雪も降り今スノーシューシーズンが始められそうです。みなさん今年もよろしくお願いいたします。
2020年01月06日。