一ノ倉沢コース。
2021/6/5
谷川岳インフォメーションセンターのインタプリターの中の「ツアー作成班」のメンバーで一ノ倉沢ハイキングコースの下見に行ってきました。
インフォメーションセンターに集合して、旧道へと移動。
エゾハルゼミ。
ヤマグワの実。
良く見ると葉が一枚丸まっています。
葉が丸まっているとオトシブミと思う人が結構いますが…ヤマグワのオトシブミってあまり聞かないし、第一オトシブミとしては大きすぎるし巻き方も雑です。
こういうのは大抵中に毛虫や芋虫が入っています。
全日に強い風が吹いたので、地面に色々落ちてます。
画像はサワグルミの実。
ブナの実が沢山ついた枝。
目につく範囲で実が付いてるブナが多いので今年は豊作かな~と思っていたのですが、エリアによってはあまり実が無いブナも多いそうなので、とても豊作とは言えないという評価らしいです。
「平年並み」くらいの表現が合っているとか。
こちらが本物のオトシブミですね。
土の上に移動させておいてあげました。
新人のインタプリターさんだと「カエデ?」と言ってしまいますが、ハリギリの葉。
強い風が吹いた後は色々な落し物が有るから、普段よりも色々な情報が集められますね。
可愛い昆虫を見つけましたが…昆虫はあまり得意ではないので分かりません。
テンナンショウの花。
アオダモの木に、熊の爪痕。
マチガサワと谷川岳。
ニガイチゴの花。
この辺りの個体は完全なニガイチゴというよりも、ミヤマニガイチゴとの中間形態っぽい感じです。
一ノ倉沢。
見事ですね。
一ノ倉沢の雪渓に少し上がってみました。
雪渓の脇に咲く、シラネアオイがお目当てでした。
ブナの遺伝資源保存林。
みんな勉強熱心で良いですね。
ハクウンボク。
この折れた状態で、私が認識してる間でも10年以上このままです。
計っているわけではありませんが、大きさも全く変わってません。
雪の重さか何か折れた状態でもなんとか生き残ったけど、ブナの大木の下で、林道沿いの僅かに差し込む光では現状維持が精いっぱい…と言った感じかなとドラマを感じています。
幽ノ沢まで行ってみました。
ブナの湧き水。
ヒメヘビイチゴ。
ミズナラの巨木。
オククルマムグラ。
葉が細く厚そうに見える個体がありました。
これが尾瀬とかで木道の上から眺めるだけだったら「クルマバソウ」と言ってしまってたかもしれません。
オククルマムグラは普通、葉が6枚。クルマバソウは6~10枚。
ということで、6枚だと葉の数が被ります。
小さな花なので、しゃがみこんで花や葉を近くで観察してこれもオククルマムグラだと分かりました。
これは葉の数がちょっと多くなってしまってるオククルマムグラ。
葉質が柔らかそうなので、上から見ても区別がつけられそうですが…やっぱりしゃがみこんで確認すると完全に納得できます。
キジムシロの葉がちゃんと出てない個体。
良く見たら、花が付かない茎の葉はちゃんとキジムシロの羽状複葉になってました。
ここだけ見ると別の花みたいですね。
コシノカンアオイの葉に芋虫や毛虫が付いてたので、ギフチョウの幼虫とかだったら嬉しいなとか思いましたが…図鑑で見たら全然違いました。
新道、マチガサワの渡渉。
これでもだいぶ水は少なくなりました。
よく「私でも行けますか?」と聞かれますが…ここをヒョイっと渡れるかどうかは人に寄ります。
足を濡らしてじゃぶじゃぶ歩く覚悟が有れば、増水後で無ければだれでも行けます。
広範囲に渡って葉が食い荒らされてます。
何者の仕業だろう…と思って近づいてみると・・・・
まだ犯人が大量に居て、ぞわぞわと蠢きました。
ヒシバッタの仲間でしょうか。
オオツチハンミョウ。
モリアオガエルの綺麗な産みたてっぽい卵塊。
すぐ横に、それを産んだと思われるモリアオガエルの夫婦。
ケナシヤブデマリの花にとまっているチョウ。
ミヤマガマズミ。
場所にもよりますが、今が盛りの時期ですね。
以上、谷川岳山麓の植物や花、昆虫などでした。
2021年6月5日。
谷川岳山麓、一ノ倉沢ハイキングコース、旧道~新道。