上州武尊開始です。
2020/3/8。
今年はちょっと前倒しで上州武尊を開始しました。
夏にこの山の姿を見て登ってみたいと思ったNさん。
開催日を相談しながら、今年の第一回目のツアーを申し込んでいただきました。
気温はそこまで低くないのですが、南風の割に結構冷たい風が吹いてて歩き出しは、いかにも「雪山」って感じです。
リフトに乗ってる間がかなり寒いでした。
スタート地点から見える岩峰の剣ヶ峰山。
序盤にあれを乗り越えるのですが...気象条件が悪いと結構大変です。
ちなみに、武尊山系には『剣ヶ峰』の名が付く地名が二つあります。
『剣ヶ峰』と『剣ヶ峰山』。
山が付くか付かないかなのですが、私たちが川場スキー場上からスタートして乗り越えるのは『剣ヶ峰山』の方です。
今日ご参加のNさんは事前に地形図で予習しようとしたら、剣ヶ峰の位置ですごく悩んだそうです。
国土地理院の地形図には『剣ヶ峰山』の方は名前が載ってません。
どっちの剣ヶ峰もそうなのですが、こんな名前が付くのは険しい山です。
乗り越える箇所がかなりの急傾斜な上に、風で新雪が吹き飛ばされやすくてカチカチな氷になっていることもあります。
スタートから歩き出して20分程度の斜面ですが...今日もここで折り返す人達が何人も居ました。
視界が悪くてトレースが見えないという人や(新雪が飛ばされる箇所は踏み跡が薄くて見えにくい)、軽アイゼンを履いていて、硬い急斜面を恐々と降りてくる人達など様々です。
剣ヶ峰山の肩の部分にあるお社ですが、こんな感じで氷雪にまみれてます。
装備がしっかりしてない初心者の人はここで戻ることにして良かったのではと思います。
この日も軽アイゼンで最後まで登っている登山者の人は何人か居ました。
雪山に慣れている感じで、足取りもしっかりしていて体幹バランスも良さそうなベテランさんです。
そういう人を例に出して「軽アイゼンで大丈夫」と言ったり思ったりするのは自由ですが...必ずしも万人がそれで大丈夫かというと、そうとは言えませんし、雪面の状況によっては相当な危険が伴います。
剣ヶ峰山の稜線。
山頂の標識が外れてしまっていて針金で留めて居るせいで、下にずり落ちて雪に埋まってます。
でもなんと標高が「2020」メートル。
西暦2020年に登りたい山ですね。
暖かい日が続いたせいで樹氷は無くなっていた筈なのですが...ここ2日間ほどの寒波で見事に樹氷が復活しました。
ちょっぴり一夜漬けな出来立て樹氷な感じは否めませんが、それでも冬山の雰囲気がばっちりです。
視界が悪くて遠くの写真が撮れないので、樹氷の写真がメイン。
こうして見るとカッコいい樹氷の群れですが...
実は裏側がこんな感じ。
まさに一夜漬けの樹氷ですね。
普段なら北風で出来るのですが、今回は南風の樹氷です。
道は仕舞っていて歩きやすかったので、あっという間に山頂へ。
案内板や三角点などの構造物が氷のオブジェと化してます。
山頂にあった樹氷。
山頂は北風と南風と両方向から出来上がったようですね。
風下側で休憩している登山者の向こう、一瞬雲海になりました。
微妙に視界が良くなりそうになっては、またガスがかかったりします。
ご飯を食べながらしばらく待ったのですが、諦めて下山開始。
下山中、みなかみ山岳ガイド協会のメンバーに遭遇。
彼らが登った後に雲が晴れて隣の谷川岳が見えたそうです。
時間差を計算すると30分以上の差だったので、ちょっとその時間は待てませんでした。
一夜漬けの樹氷の内側には沢山のツララ。
これだけの水が滴る程気温が上がって、その後にまた急激に冷えたということですね。
今年の冬の天気は不安定です。
帰路、剣ヶ峰山の山頂で私も2020年記念に撮影してみました。
景色は悪かったけど、雪山を楽しんでもらえていただいて何よりでした。
お土産に栃尾の油揚げをいただきました。
美味しくいただきました!!
2020年3月8日。