湯檜曽川沿いでお手伝い。
2015年2月25日 水曜。
今日はハッピースノーシューツアーではなくて、仲間ガイドのツアーのヘルプで出動。
マチガサワでの半日スノーシューコース。
今日の主催ガイド・いこくツアーとNクラブの皆さん。
団体様ということでお手伝いです。
「マチガサワまで行けるかな~?」と心配しながら出発。
コース途中にある、雪崩が来る鉄塔に近づいてくると・・・何かいつもと違う違和感がある風景。
雪崩のデブリ(堆積)が大量にあるんですが、真っ直ぐ沢の前に向かわずにこっち側へカーブしてる?
実際に90度では無いでしょうが、それでもほぼ直角に見えるくらい急カーブしてます。
雪崩が起きる沢の正面にあるせいで、いつも雪崩に襲われてしまい大きな木が育たない丘。
少し小高い丘になっているので、雪崩の規模が小さい時は無事なんですが、これだけデブリが有る時はほぼ間違い無く埋まるはず。
まるでモーゼの十戒のシーンのように、雪崩が左右に分かれてます。
「いつもこんなもんでしょう」と、きんちゃんはアバウトですが気になるので状況確認してみました。
大きな雪崩のブロックが塀のように立ち並んで壁を作って雪崩のルートを変えてる感じです。
夏は手前に向かって水が流れるところですから、もともと地形そのものが手前側に流れるようには出来ているのですが、ここまで沢の流れ通りに曲がるのは珍しい。
*実際、雪崩の規模が小さい時などは川の流れ通りに進んでしまい、丘は無事だったりします。
丘の上には相当な積雪があって高くなり、相対的に手前に逸れるルートが低くなってるようにも見えます。それプラス、偶然できた壁のせいでしょうか。
この位置から見ると、手前に向かって流れが曲がっても不思議は無いですね。
でも反対側に向かっても何割かの雪崩が曲がっているので、やっぱりかなり強引な方向転換だったのでしょう。
夏の大雨などで土が削られたり、冬の積雪の仕方、初期に起こった小さな雪崩の堆積による高低差。
色んな理由が重なってのことでしょうが、今後もこういうケースが起きる可能性もあります。
この場所で、これだけの雪崩が正面の丘と鉄塔を避けて急カーブするなんてちょっと見たことがないです。
写真の人が立っているところは夏道があり、一般のスノーシューの人たちが最もよく通る場所。
「雪崩が起きる沢の正面じゃないから」と思って、あの辺りで自由に行動するのはちょっと危険ですね。
私はツアーの時は、大きく川側に移動して川と森の話をする箇所なので基本、夏道沿いには通りません。
それでもこういうケースに対する意識を持っていないと、沢の正面では無いし普段は雪崩が来ない場所だからと油断してしまうかも・・・今回のこの光景は教訓になりました。
今回、春のような天気で底雪崩(全層雪崩)が起きて、沢の上部の雪が落ちきったのを確認していて、なおかつガイド仲間に監視してもらいながら短時間だけ雪崩の堆積の上に乗りました。
皆さん「ガイドさんがやってるんだから乗っかってもいいんだ」などと思わないでください。
・沢の上部の雪が全層で崩れ落ちているのを確認(もう落ちてくる雪が殆ど残ってない)
・ガイド仲間に監視してもらっている(もし小規模でも雪崩が起きたら知らせてもらう、万が一埋まっても救助してもらう)
・調査の為にごく短時間乗ってすぐに降りている(長時間そこに滞在して遊んだり休憩するのと比べるとリスクが違う)
くどいかもしれませんが、一般の方々に誤解を与えないように書かせてもらいます。
マチガサワ手前の東屋の場所に到着。
谷川岳の山頂にだけ、新潟側からの雲がかかってしまってました。
雲の発生は遠くから見えてたので「もしかしたら山頂だけ見れないかもしれません」と事前に保険をかけておいたのですあ、その通りになってしまいました。
帰り道の川沿い。
武能岳が見事です。
武能岳を背景に撮影。
半日コース午前の部のお仕事だったので、午後は空いてたからアイスクライミングへ。
近くにあるからこういうちょっとした空き時間で遊べます。