一ノ倉沢コース。
2022/3/17.
今日は遠方からのお客様が二組、集まってくれて平日ですが賑やかなスノーシューになりました。
良い感じに晴れてます。
遠く東北から二泊の旅でやってきているお客様。
何でも昨年は雨に降られて断念したそうです。
今年はそのリベンジで水上町にまた来たということですが、無事晴れて良かったです。
こちらもっと、遠く海外からのグループ。
私は英語はしゃべれませんので、同行の日本のかたが通訳してくれてます。
マチガサワ渡渉。
この後に雪崩6兄弟が並んでますが、軒並み底雪崩が発生しています。
渡渉する前に、上部に残っている雪の厚さや面積を確認します。
足元に小さな黒い虫が居たのでユキカワゲラだろうと思って見たら…
普通にハサミムシでした。
暖かくなって出てきたんでしょうか。
こちらが雪上生活のユキカワゲラ。
以前はセッケイカワゲラと呼んでたのですが、ユキカワゲラに名前が変わったと言われたので今はそう呼んでいます。
雪崩6兄弟の長男(4番目)に吹き飛ばされた樹々。
非常に小さな雪崩走路なので通常はここまで届きませんが、これはホウ雪崩という特殊な雪崩によるものです。
こんな日は絶対にホウは来ませんが…この地点は湿雪のブロック雪崩でも川を乗り越えてこちら岸に来てしまうので、川沿いに近い方を歩くのは避けたいところ。
雪崩6兄弟の4番目と5番目の雪崩の堆積が今年も川を越えてこちらに来ています。
3日前に来た時は5番目の方はまだ雪崩てませんでしたが、今日見たら堆積したブロックがかなりこちら岸まで延びてました。
4番目の一番大きな雪崩地形よりも延びてきてますね。
ブナの根元に根開き穴が。
春が来たせいもあるのですが…すぐ近くの木の根元にはまだ2メートル近く雪が積もっています。
単にここは、強風で雪が飛ばされる場所。
真冬でも薄く雪がかぶっているだけだったりします。
何故そんなに雪が飛ばされるのかと言うと…
一ノ倉沢の合流点の林の縁だからです。
ここから相当強い風が吹きつけるのです。
岩壁の前で記念写真。
撮影地点の後ろには、ゼニイレ沢の雪崩跡。
上部の積雪が一度大きく剥がれて雪崩れてきた後、残った積雪が薄くて地肌も多く見えています。
沢に近づく手前で上部を見ながら、あれが雪崩れても途中で止まると判断したら沢の前で撮影します。
それでも、撮影した後は沢の前を避けて横の森に入って休憩します。
休憩後に折り返しながらウスタビガの繭を見つけました。
海外からのお客様が「コクーン!」
えつ!?コクーンって映画のタイトルじゃなかったの!?
またひとつ勉強になりました。
ユビソヤナガギの花芽。
雪崩跡に良く育ちます。
ニホンカモシカの足跡。
往路で雪崩とカモシカの関係の話をした後に「カモシカの足跡とか見れますか?」と質問されて、見れる時も有りますと答えていたのですが、
運よく見つけられて良かったです。
帰り道、山脈の雲が薄くなって山並みが見えてきました。
雪と山脈の解説をしたりとか。
ウサギが枝を齧ったあと。
下にはフンが落ちてます。
帰りは川の上を歩いてみました。
元気そうですが、結構冷たい風が吹いてます。
スタート時は暑くて上着要らないんじゃ?とか思いがちですが、日がかげって風が吹くと上着は絶対必要です。
この日に谷川岳に登った別のお客さんと話しましたが、稜線は風が冷たくて寒くて途中で引き返したそうです。
ハンノキの種子と花芽。
ブナの森のすぐ横にヤナギやハンノキの河畔林があるお話とか、
水辺で立ち枯れた森とキツツキの話とか、谷川エリアの自然の話をしたら喜んで聞いていただきました。
2022年3月17日:晴れ・曇り。
一ノ倉沢スノーシューコース。