久しぶりの大峰沼。
雪が降りすぎた時のエスケープコースに使われる大峰沼。
雪不足では来る機会が少ない為、1年以上ぶりにやってきました。
今回はリピーターさんのリクエストで、ここに来ました。
お一人様のリピーターさんが申しこんでくれていたところ、他のお一人様から「開催が決まってる日はありませんか」とお問い合わせが来たので、この日に混ざっていただきました。
スタート地点にキツネの足跡。
愛犬スノーシューのわんちゃんの足跡もいっぱいありましたが、これは紛れもなくキツネですね。
大峰のような里山は自然が豊かなので、動物の足跡や食痕がかなり見られます。
ツルウメモドキの実。
リピーターさんはこういうのに詳しいのでツルウメモドキは知っていたのですが…「え?これが実がずいぶん小さくありませんか?」と驚いてました。
答えは簡単で、大きくてきれいな実は殆ど鳥に食べられて、しなびた実だけ残っているせいです。
カモシカの足跡も古いのから新しいのまで沢山付いてました。
「この足跡は新しいから辿ったらカモシカいるかも?」
でも、そんなことしてると目的の沼に到着できないので、通り過ぎました。
松ぼっくりの中の種。
鳥か何かに食べられた跡。
一枚だけ撮影してますが、辺り一面にびっしり落ちてました。
鳥も餌食べ放題ですね。
ここは杉の植林も多いのですが、その合間にカラマツや、昔ながらのアカマツの林も多いのでマツボックリが小鳥やリスの良い餌になります。
お客さんが良く「このホップみたいの何ですか?」と聞いてきます。
シデの仲間の種子です。
この辺はクマシデが多く、他の仲間に比べるとよりホップっぽいでs。
多分アカシデの実とか見ても「ホップみたいなの」と言われないと思います。
綺麗な赤い実。
多分ガマズミの仲間。
普段ホームグラウンドにしている谷川岳山麓だとミヤマガマズミなのですが…ここはもっと町中の植物も混ざるので、迂闊に種類を特定できないです。
冬芽を撮影して後で確認しようとしたら、実にピントが合ってしまって冬芽が良く分かりませんでした。
さっき見つけたマツの種子に似てますが、カエデ類の種子。
何者かに食べられて羽だけ落ちてきたものと、種子がついたまま落ちてるのと沢山混ざってました。
リピーターのNさんがハリギリの木が好きだと言うので、とっておきの見事なハリギリの木を案内しました。
ちゃんと隣に立ってもらえば大きさが良く分かるのですが…だいぶ奥の方に有る為、大きさが分かり難いですね。
ハリギリ好きのNさんが「これは見事ですね」と唸る大きさでした。
ウダイカンバの種子。
木だけ見るとミズメと良く似てて葉が無い時期は中々見分けが付かないのですが…種子が落ちてると見分けがつきます。
穂もこの通り長いです。
種を広げてみれば、羽もミズメの種子より格段に大きいです。
「樹皮の裂け方で何となく区別が付く」と言ってる人がいて、確かになるほどと思ったのですが…それで必ず見分けがつくか確証がないです。
小鳥の足跡が無数についてました。
周囲には、カエデや松、カバノキの種子が散乱してます。
小鳥なら樹上で食べた方が良さそうな木もしますが、これだけ密集して種子が落ちてれば、ついつい地面に降りてきちゃうのでしょうか。
大峰沼の湖畔のコテージに到着。
お昼ごはんを食べて、いざ湖上へ出発!
ここ数日の寒波でカチカチに凍ってました。
とはいえ、どれぐらい凍ってるから検査してる訳ではないので、落ちても危険が無い浅い範囲内でしか歩いてません。
凍った沼の上、格段に歩きやすいです。
湖面を横切るウサギの足跡。
積雪が浅く下が平らで硬いので、移動はしやすいのでしょうね。
それでも小型の動物からしたら、隠れるところが無いのでリスクは大きそうです。
リスの足跡も湖面を渡ってました。
ウサギよりも体が小さくスピードも遅いリスも横切りたくなるくらい楽なんでしょうか?
沼の周囲に沢山生えているノリウツギのドライフラワー。
杉林を抜けて自然林の中に入っていくと、足元に赤いジューシーな実の食べ痕が沢山落ちてました。
熊の爪痕もついてます。
この爪痕は古いので、今落ちてる実は熊が食べたわけではありません。
小鳥サイズの小さいフンがおちてました。
木が大きくて冬芽や葉痕や確認出来ませんでしたが、消去法でアオハダの木かな。
雪面から顔を出している藪の中に、トゲトゲの木が混ざってました。
冬芽を確認したらサンショウかな。
杉林ばかりと思っている人も居ますが、随所に自然林が混ざってます。
画像は大きな栗の木を見上げているところ。
ヤマグリの実が下に落ちてました!
虫に食われてて中身はありませんでした。
水が染みだして穴が空いてるところもあるので、こういうところは注意しましょう。
古沼に到着!
沼の周りに大きなカエデの種子が散乱してました。
大きくて重い為か、雪にぐさっと刺さってるものも多かったです。
「八つ墓村の助清みたい」。
かなり大きめなのでテツカエデかなと思ったのですが、アカイタヤも同じくらい大きいと聞いたので、大きさだけだと何とも言えません。
種子の角度も同定の参考になる筈なのですが…こんなシンクロスイミングの足みたいな角度でこの大きさの種子は該当するものが見つけられませんでした。
種子の角度も個体差ありますからね。
古沼の回りや中に多く咲いているズミの実。
ジューシーな美味しそうな実は全部食べられていて、シナシナの実だけ残ってました。
沼の中に、他の実もなってました。
イボタノキの仲間かな?
谷川山麓に行くとミヤマイボタなのですが、大峰だとどっちが咲いてるんでしょうか。
「これ何ですか?」とお客さんが拾ってきた実。
多分クサギの実かなぁ…。
谷川山麓では殆ど見かけないのですが(インフォメーションセンター庭で見つけたくらいです)、大峰山まで南下すると、人里の植物がどんどん紛れてくるので種類を見分けるのが大変。
まだそんなに遅い時間じゃないのに、太陽が大峰山の陰に隠れてすっかり薄暗い雰囲気に。
道路や駐車スペースがツルツル滑って、コース上よりも怖かったです。
2022/1/17 大峰沼。