まだまだ氷筍健在でした。
2020/3/19。
7年ぶりくらいのリピーターのご夫婦が久しぶりにご参加です。
一ノ倉コースでのご希望だったのですが...ここ数日の高温と雨で雪が溶け、川の水かさも増して渡渉がちょっと難しくなってきたので、コースを変更していただきました。
というわけで、大幽スノーシューコースです。
コースの林道脇、雪が解けた部分が小さな水路になって、雪解け水が流れていました。
そして、その水の脇で目を出したフキノトウ達。
なんと、奥さんの方は自然の中で実際に生えているのを見たのが初めてだそうです。
雪が少なめでも、ちょっとした良い体験が出来るものですね。
大雪の年には埋まってしまう看板がこんなにすらっと伸びてます。
例年より2メートル近く雪が少ないんですね。
急斜面を降りて沢を渡っているカモシカの足跡。
その横にはツルアジサイのドライフラワーが落ちてます。
トチノキの冬芽をカモシカが食べた跡。
そして、カモシカの毛と思われれる物が付いてました。
白髪で細くなってるので、お年寄りのカモシカですね。
途中でカッパの上下も脱いで、春のピクニックの服装です。
ヤマブドウの実が落ちてました。
昨年秋は不作だったので、この冬は時々しか見つけられませんでした。
古木の洞まで来たら、洞窟までもうちょっとです。
こちらはサワグルミの実。
多少の豊凶の差はありますが、安定して落ちてる実です。
振り返ると谷川連峰。
本当なら、あの麓を歩きたかったのです。
洞窟下の急斜面。
この雪質だと、かなりの難所です。
お二人ともスノーシューを持参だったのですが平地用のスノーシューだったので、こちらで用意したMSRに履き替えて来ていただきました。
直前にこのコースに来ていたガイド仲間に、氷筍がちゃんと有ることは聞いていたのですが、実物を見ると安心しますね。
たとえ昨日まで有ったとしても、この暖かさでは今日は無いということもあるんじゃないかって心配になってしまいます。
ランチタイム。
お二人がランチを食べている間、私はロープを用意していました。
奥さんの方が登りの時にかなり苦労していたので、下りはもっと大変だろうと思っていたのですが...
『確認ですが、下りは怖いようだったらロープを繋ぎますからね』と言って繋ごうと思ったら...
『私、下りは強いから大丈夫です』とのお返事。
下りは打って変わって、すごい安定っぷりで本当に大丈夫でした。
今日、お土産に貰った虎屋のヨウカン。
一緒に撮影してる小枝はクロモジです。
何故一緒に撮影してるかというと...クロモジは高級ツマヨウジに使われてるので、高級な和菓子店などでも使われたりするからです。
私は高級和菓子店に通ったりはしてないので実際にどれだけ使われてるのか分かりませんが、茶道をやってるお客さんがクロモジ楊枝を知ってました。
ただ、みなかみ町のガイド仲間で「虎屋のヨウカンとクロモジ」の話をよくネタにしている人も居るので、ちょうどタイムリーなお土産でした。
ゴールが近づき、上越地方にまたがる稜線が見えてきました。
今日は一ノ倉の雪が少なくてこっちに変更にしたわけですが、この数日後にまた寒気がやってきて雪が降り一ノ倉が歩けたりしました。
ほんとに最近のお天気はわけが分からない感じです。
みなかみ駅の周りには全く雪が無く、どうなることかと不安だったというお二人ですが、満足していただけたようで
「さすがプロのガイドさんですね」と言っていただきました。
お二人ともお疲れ様でした!
後日、私が写ってる写真を送っていただきました。
この老木が昔はサワグルミとか案内されていたのを、私がカツラの木と特定した時のことを解説してる写真です。
2020年3月19日。