玉原コース。
2021/12/31。
今日のお客さんは玉原コースをリクエストでした。
玉原のペンションに泊ってるということで、スキーに来たついでにスノーシューもご予約してくれたのかなと思っていたら…
スノーシューに参加する為に玉原に宿をとって、スノーシューだけ楽しんだら帰るとのことです。
一昔前はスノーシューは雪国に来たついでにちょっと体験というパターンも多かったのですが、最近はちょっとメジャーになってきたのかなと思うと嬉しいですね。
歩き出して数分後、大きなワンちゃんがとぼとぼと引き返してきました。
「先行者のラッセルが有る!」と思って喜んで踏み跡をを使わせて貰ってたんですが…どうやら諦めてすぐに戻ってきたようです。
犬だけで戻って来て、飼い主さんどうしたのかな?と心配になってリードを抑えていたら、後から飼い主さんも追いかけてきました。
こんな雪に強そうな犬が「もう戻りたい」とばかりに飼い主さんよりも先に帰ってくるほどの積雪です。
他人の踏み跡が無くなったので、自力ラッセルです。
踏み跡が無いから綺麗で良いですね~と言いながらも、大量に降った新雪の為に進みが遅いです。
雪で埋まりかけてますが、キツネの足跡。
立ち枯れたブナの木。
枯れたブナを分解してる菌類。
そんな話をしてたらお客さんが「木材腐朽菌ですか?」と鋭い単語を。
今まで解説してて木材腐朽菌というのを知ってた人は殆ど居ませんでした。
一見、雪しかない冬の森。
角度を変えれば、色んなものを見ることが出来ます。
木の根元に大きな雪の塊が巻き付く様にへばりついてましsた。
雪をどかしてみたら中から立派なサルナシの蔓。
こちらはヤマブドウの蔓。
蔓は木や枝を枯らしたり折ったりすることも多いので登山道沿いでは管理者に切られてしまって、あまり目にする機会がありません。
ここは夏道を大きく外れて居るので、蔓が欝蒼としています。
ラッキーなことにヤマブドウの実が落ちてました。
スノーシューの定番の遊び。
冬芽観察。
画像は有名なオオカメノキ。
真冬なのに、吹雪の中でも落ちずに残っているエゾハルゼミの抜け殻。
「どうして今まで落ちずに残ってたんでしょう?」というお客さんの問いかけに、私なりの考えで説明させていただきました。
カバノキ科の仲間の種子。
ダケカンバかなぁ?ミズメもちょっと似てるんですよね。
図鑑やネットで調べても、個体によって羽の大きさや形が違うので「絶対にこうだ」って言いきれないのが難しいところです。
ここは白樺、ダケカンバ、ミズメと並んで生えている地域なので、ややこしいです。
「バス停が埋まってる!」と驚いてたお客さんがですが…
私はむしろ「バス停が見えてる!」という驚きでした。
風が強い日は寒いですが、それと同時に樹の上から色々落ちてくるので観察もしやすいです。
ブナの実が付いた枝が落ちてました。
殻の中を探すと、一つだけ実が入ってましたが…穴が空いててスカスカでした。
虫に食べられたものですね。
この積雪では湿原まで行くのは無理だろうとう判断で、過去もっとも短いんじゃないかという小回りコースで戻ってきましたが、それでも2時半過ぎでした。
無理して奥まで行ってへとへとになって変えるよりも、元気いっぱいなうちに戻れて良かったです。
2021年12月31日。
群馬県沼田市、玉原コース。