玉原コース。
今回も、リピーターさんのリクエストで玉原へ。
湿り気が有り結合力の高い雪が降った後なので、木々に雪が付着してあちこちに自然の造形美が出来てます。
キツネの足跡。
これだけ雪が深いと、スマートなキツネさんでも足を上げきれないので溝のようになってます。
「シッポ擦ってこうなってるんですよね?」と聞いてくるお客さんも結構いるんですが…現場は見てませんがキツネのシッポはこんな溝を付けるほど硬くてまっすぐじゃないと思います。
シッポが無い人間でも、深い雪の時は同じように溝が出来ます。
キツネの足跡のすぐ横にテンの足跡。
最初は区別の付け方が分からなかったお客さんですが、見比べて特徴を教えたら次からはすぐ見分けがつくようになりました。
凄い!
ブナの大木に付着する雪。
サラサラの粉雪の地吹雪の後だと綺麗に均等な背びれが付くのですが、粘着性のある湿気った雪の為、もこもこと膨らんでて面白いです。
ツリバナの実。
登山道沿いの日陰気味だけど僅かに日が当たる場所で夏場は見かけます。
園芸でも半日陰が好きな木、と解説されてたりします。
スノーシューで登山道が無いところを歩いていると、杉林の中だったりブナの大木の森の中でギャップでも無い場所でも結構見かけます。
「日当たりが悪すぎると花の付きが悪い」など園芸本で解説されてたりもしますが、このツリバナはブナ林の日陰の中でもしっかり花を咲かせてたようですね。
ブナの枝に丸っとくっついた雪。
食べ物みたいで美味しそう。
木の形や風の吹き方で、色んな雪の造形が見られます。
「この付着の仕方は無茶でしょ!?」と思わずツッコミ入れたくなりますね。
ブナの冬芽を包んでいた芽鱗があちこちに落ちてました。
ブナの実や、その他カバノキ科の種子なども一緒に散乱。
広範囲にわたって均一に落ちているので、高い木の上で何かが一生懸命食事をしてたようです。
その種子が落ちている近辺に、広範囲にわたってネズミの足跡がいくつも有りました。
小さなネズミからしたら、こんなに雪の上を歩き回るのはリスク高いのでは?と心配になるくらいの足跡の量です。
木の芽や実の散乱してる箇所複数とネズミの足跡が出没してる箇所がぴったり重なってるので、種子を食べる為にこれだけ歩き回ってるのだと思うのですが…
可能性1.ネズミが木に登って木の実を食べていた。
とも考えたのですが、20メートルを越すブナの大木に登って枝先まで行って食べるのはちょっと想像しにくいです(私は動物の専門家ではないので、あくまでも想像ですが)。
とすると、可能性2.
樹上で何者かが食べこぼしたおこぼれを狙って、ネズミが動き回って食事した。
こっちの方がしっくりする気がします。
普段は真っすぐ木と木の間を歩くネズミが、蛇行しながら長距離を歩いてるのは、散乱してる実を求めてのことなんだろうな、と。
実際に観察したわけではないし証拠も有りませんが、現状から見てとれるプロファイリングです。
グローブと比較したネズミの足跡。
小さいですね。
ネズミが雪にトンネルを掘って木の根元のツリーホールに入った跡。
ネズミの足跡、いっぱい有りすぎ。
ブナの実の殻だけが落ちてました。
ミズナラの萌芽の枝分かれの間には、こうやって大量の雪が溜まります。
材が硬いので、こんな水分含んだ重い雪が乗っかっても大丈夫みたいです。
サワグルミの実。
銅金沢のボトムに近づいたので、サワグルミの林になりました。
?マークの形をした雪。
水分の多い場所に多いトチノキ。
この木も材が硬いので、斜めになって大量の雪に乗っかられたながらも巨木になってますね。
小さな穴が複数空いてるブナの木が有ったので、近寄ってみました。
こういう入口が滑らかになってる穴って、何かが出入りしてそうですよね、と言いながら顔を近づけてみると。
動物の毛がいっぱい付着してました。
湿原に到着!
快晴の週末なのに、他の誰の足跡も有りませんでした。
この鳥居も普段から雪が乗っているのですが、リーゼントみたいに凄い出っ張りになってます。
サラサラの粉雪でも雪庇状になることはあるのですが、湿気の有る雪でちょっと面白い感じで偏ってます。
スノーシューが終わった後に、お客さんからもう一つリクエストがありました。
『帰りに阿部リンゴ園に寄ってください』
ここのアップルパイは物凄く美味しくて、こぼれるほどというか、ほんとにこぼれるくらい惜しみなくリンゴが入ってます。
他の観光地の有名なアップルパイの比ではない美味しさと思います。
今回のリピーターさん、みなかみに遊びに来た帰りに毎回ここのアップルパイをお買い上げいただいてます。
まだ「知ってる人は知っている」くらいの名物アップルパイですが、もっと流行ってもいい美味しさですよ!阿部りんご園。
2022年1月23日。快晴。
群馬県沼田市、玉原コース。