ガスガスの天神尾根より。
2018/4/14。
週末、春の嵐が訪れるそうな長期予報ですが、本格的に崩れるのは今日の夜間から明日にかけて。
というわけで、お天気はけして良いとは言えませんが、参加希望のお客さんが居たので開催です。
御一人参加のバンザイさん。
本当は今日はもう一組居たのですが、突然のキャンセルで御一人になってしまいました。
それでも、おかげでスタートを一時間早めることが出来たので、後半に天候が悪化していく今日のコンディションでは幸いしました。
マンサクの花が咲いてました。
面白いのは、同じ株から出てる幹でも北風が当たる尾根上の枝はまだツボミ。
花が咲いているのは僅かでも風下になる位置の枝。
風上になる幹の枝には霧氷が張り付いてるのだから、ほんの僅かな位置の違いで花になった枝とツボミのままの枝に分かれてます。
植物って凄いですね。
風も強めですが、天気予報で表示されてる程の強風にはならないと判断して、続行。
ガスに巻かれてますが、風は吹いたり止んだりで、行動に支障無し。
霜柱が凄い。
夜間早朝と、冷えたのでしょうね。
まだ10時くらいですが、天狗の留まり場で軽く食事。
ここから上は風がもっと強くなる為、お腹が空いても呑気にご飯を食べていられないことも多いので、少しでも栄養補給です。
これだけ視界が悪いと、赤い旗がありがたいですね。
天神尾根ルートの後半から肩の広場にかけては、のっぺりと広がる地形の為、視界が悪いとコースアウトし易いのです。
こんな状況ですが、私が一言「もしかしたら雲海が見れるかも」
気象条件としては、群馬側に雲海が出てもおかしくない状況で、尚且つ少しだけ上空の雲が薄くなっている感じ。
谷川岳は標高が低いから雲海の上に山頂が飛び出る確率が低くなるのですが、それでもこの状況ならワンチャンスありますよ、と説明。
眺望は諦めてただけに、少しテンションが上がります。
「確率低いから、外れることもありますけどね」と一応は釘を刺しておきます。
ラッセルはほぼ有りませんが、吹き溜まりにはそこそこの積雪。
これも、歩く箇所に有ったわけではなくて、わざわざ吹き溜まりの量を確認しにいっただけです。
今日も、スノーシューをザックに付けていた登山者が何人か居ましたが、車に置いてきても良かったかな、という状況です。
斜面をまっすぐ上がると、ケルンの前を通って山頂なのですが、今日は視界が悪い為に、一旦山小屋前を経由して山頂へ。
あれだけ大きなケルンも、結構近づかないと見えません。
霧と氷の世界ですね。
山頂の岩場。
ガスに包まれ、岩には霧氷が張り付いてます。
山頂を踏もうとしたその瞬間、ふわっとガスの切れ間が。
慌てて、主脈稜線を振り向けば見事な雲海。
白馬まで見えてます。
一ノ倉や茂倉も現れてきました。
雲の上に至仏山も顔を出してきました。
今はギリギリ雲海の上に顔を出したり隠れたりしてる状況なので、山頂を踏むよりも先に、見えてる山を確認したり写真に撮ったり。
背後の山がちょっと見えてる間に、山頂の道標と撮影。
これも、シャッターを押すタイミングによっては後ろの山が隠れてしまうくらい、シビアな雲海でした。
下山途中。ブナの樹林帯にて。
この霧を枝や幹で受け止めて樹幹流になってます。
雨はまだ降ってないし、この霧だって水分には違いありませんが、私達のウェアはまったく水滴になどなってません。
それなのに、ブナは幹や枝に付いた僅かな霧の水分が集まってきて水の流れになるのだから凄いですね。
スタート時よりも、更に霧が濃くなった状態でゴール!
出発を一時間早めてよかったです。
早速次のゴールデンウィーク至仏山を予約してくれたバンザイさん、ありがとうございます!
2018年4月14日。
谷川岳天神尾根。