残雪期の平標山。
2021/5/1。
「湯沢近辺の山」というリピーターさんのリクエストで、平標山のガイドです。
風がちょっと強く、15時ころから雨も降りだす予報ですが足の速いリピーターさんなので心配なく登れます。
鉄塔のところまで、アイゼンも履かないで登ってこれました。
途中一か所、急斜面を横切るところは例年多くの雪が残っているのですが、そこだけ数メートル分雪の上でした。
五合目までも雪はほぼ無し、この後少し上がったところから残雪が出てきました。
振り返ると苗場山。
今日のお客さん、苗場スキー場が苗場山に無いのを見てショックを受けていました。
この時期の写真に良く使われる、雪が長く残る尾根。
例年よりはだいぶ少ないですね。
それでも、この雪の厚みです!
降りるところが渋滞してたので、私だけ横から先に降りてお客さんの写真を撮ってました。
この程度の残雪でも、6本歯よりも10~12本の前爪が有るタイプの方が便利ですし安全です。
残雪期の雪はずるずると滑るのですが、歯が大きい方が滑りにくいです。
山頂近くの尾根に上がる手前で、一度高山植物帯になります。
ここでは、昨晩に雪が降った跡がありました。
この辺ではもうアイゼンを脱いでいます。
何故かと言うと、標高の高いここのほうが雪が無いのです。
風が強く当たるせいで雪も飛ばされて、低木やササも育つことが出来ない為に高山植物帯になっています。
そんな場所なので、風が急に強くなってここで引き返す人も多いです。
最新の天気予報を確認すると、登山開始前で見た予測よりも風速が上がってきています。
引き返す判断も有りえるのですが、今日の参加者は装備もしっかりしていて、体幹、バランス、メンタルが強いので登山続行。
強風の中、気を付けながら10分ほど歩いて高山植物帯から、笹の稜線に入ると風はぐっと弱まります。
平標の山頂に到着。
ほとんどの登山者は山頂から松手尾根へとピストンで戻ってましたが、平標山の家方面へ下山。
数分歩いて降りただけで、風が殆ど当たらなくなります。
緩やかで広い斜面に、段差も無く歩きやすい残雪。
風が弱くなるのもそうですが、下りの快適さではこっちのルートが断然良いですね。
余裕の行程で、あちこちで記念撮影タイムです。
平標山の家に到着。
おトイレも借りて、山小屋でカップラーメンを食べました。
昼食のパンやおにぎりも持ってきていますが、暖かい食事は格別ですしね。
小屋主さんとひとしきり談話した後、下山開始。
この後は樹林帯ですし、すぐに林道になるので風雨が強まっても安心です。
みなさん、松手尾根で往復するよりもこっちの方が断然楽ですよ!
特に今日みたいに風雨が心配な日はこっちの方が早く降りれると思います。
ヤマエンゴサク。
ワチガイソウ。
ヒゲネワチガイソウで大丈夫かな。
咲く前のスミレ。
葉っぱを見る限りアカフタチツボスミレでしょうか。
ツルツゲ。
谷川連峰にはオオツルツゲというのも有るらしいですが、大きい小さい以外の見分け方が良く分かりません。
フキノトウの花。
「フキノトウ、こんなに可愛いんですか!」とお客さんも驚きです。
ピーク時にはこんなに綺麗なんですね。
タチツボとは別な感じのスミレの花。
ミヤマスミレかな。
キクザキイチゲ。
ショウジョウバカマ。
春の花も見ることが出来た平標山でした。
2021年5月1日。
平標山:松手尾根~平元新道。